北里大学薬友会

「大村記念ホールの誕生と大村先生の特別講演」報告

 大村智特別栄誉教授のノーベル賞受賞を永きに亘って顕彰するために、11月23日(木)に白金キャンパスにある薬学部コンベンションホールが、「大村記念ホール」と改名されました。また同日、ホールの入口に大村先生のお顔を模したレリーフを飾るため、その除幕式が執り行われました。レリーフは大学薬学部、北里大学同窓会、薬友会の総意に基づくもので、女子美術大学名誉教授・柏原花子氏が作成を担われ、レリーフには先生のお顔とイベルメクチンの生産菌及びその構造式が刻まれています。

 式典では大村先生をはじめ、女子美術大学理事長・福下雄二氏、同大学学長・横山勝樹氏、製作者の柏原氏が、学校法人からは小林弘佑理事長、伊藤智夫学長、本間浩薬学部長、長屋信博北里大学同窓会長、成松由紹薬友会長らが除幕の紅白綱を引き、大きな拍手の中、素晴らしいレリーフが姿を現しました。これからは北里大学薬学部の象徴的なホールとして、末永く皆さんに愛され活用されることが期待されています。

 引き続き、新生なった「大村記念ホール」において、大村先生の特別講演会が催されました。講演会は伊藤学長による大村先生のご略歴紹介と開催の辞で始まり、次いで「私の歩んできた道」と題して大村先生がご講演されました。その内容は先生の生い立ちから始まり、隅田高校の教員時代、そしてイベルメクチンの発見、画期的なイベルメクチンの治療効果による動物のフィラリア症、深刻な風土病であるオンコセルカ症の撲滅への道筋、更には海外の著名な科学者との幅広い交友関係のご紹介等々盛り沢山で、あっという間の90分でした。先生の研究に対する熱い情熱と絶え間ない努力の賜物と改めて敬意の念を抱くご講演には、当日招待された白金の丘中学校40名の生徒さんも興味深く聴き入っておりました。

 先生のご講演後、薬友会成松会長から閉会の辞があり、大村先生への講演御礼に続き、北里大学も現役の学生の皆さん、ご指導頂いている教職員の方々、そして卒業生の皆さんがそれぞれの持ち場立場で一層精進し、北里大学をバリュー・アップさせていきましょうと締めくくりました。

  (当日の写真は当ホームぺージ「会員専用ページ」にアクセスしてご覧下さい。)