平成28年度北里大学薬学部生涯学習セミナー(夏期)のお知らせ
第1回:平成28年7月30日(土) 午後2時30分~午後5時45分
テーマ:「薬剤師の立場から明日の医療費について考える」
我が国では、医療用医薬品のほとんど全てが公的医療保険でカバーされ、医療保険制度の下で使われますが、最近の高価な新薬の登場などに伴い、増え続ける薬剤費を憂う声が高まってきています。また、平成28年度診療報酬改定に向けた検討の中で、医薬分業のあり方を巡って様々な議論が行われたことは記憶に新しく、この議論は今後も継続されていくものと考えられます。このような中、本セミナーでは、薬剤師の立場から、薬剤費や調剤医療費を中心に、明日の医療費について考えてみたいと思います。
講義内容・講師 |
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講義1:「最近の医療費と薬剤費を巡る議論」 (14:30~16:00) 講師: 中井 清人先生 (国立がん研究センター 研究支援センター研究管理部長、前 厚生労働省保険局医療課 薬剤管理官) 社会保障制度の中での医療費の置かれた状況を概観するとともに、調剤報酬改定の議論の背景、地域包括ケア時代における薬局薬剤師と病院薬剤師の役割、薬価制度や費用対効果の評価の動きなどについて最近の話題を提供します。 |
講義2:「後発医薬品とバイオ後続品について知る」 (16:15~17:45) 講師: 成川 衛先生 (北里大学薬学部 教授) 現在、その使用促進に向けた様々な取組みがなされている後発医薬品とバイオ後続品(バイオ医薬品の後発品)を取り上げ、その性質や開発・審査の仕組みについて、科学と規制の両面から分かりやすく解説し、後発医薬品に対する理解を深めていただきたいと思います。 |
第2回:平成28年9月10日(土) 午後2時30分~午後5時45分
テーマ:「薬剤師の立場から大学における化学教育の重要性を考える」
薬学部は2006年に6年制に移行し、今年度で11年目を迎えました。2015年度からは薬学教育モデル・新コアカリキュラムが施行され臨床教育が強化されるとともに、薬学部における「化学教育」も生体や疾病、医薬品を対象として、これらを原子・分子レベルから理解するものへと変化しています。
今回のセミナーでは、薬学部における「化学教育」が医療の現場にどのような橋渡しができるかについて考えてみるとともに、本学薬学部が東洋医学総合研究所と共同で行っている「化学的なアプローチに基づく生薬の品質管理に関する研究」や、その重要性を示唆する事例として、特に健康食品やサプリメントに関する諸問題について紹介します。
講義内容・講師 |
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講義1:「化学的視点に基づいた医薬品の考え方と薬学部6年制における化学教育」 (14:30~16:00) 講師: 牧野 一石先生 (北里大学薬学部 教授) 医薬品の物性や薬理活性、生体内での薬物動態、副作用は、その化学構造をもとにして説明することや予見することができます。この講義では、薬学教育モデル・新コアカリキュラムの体系と本学薬学部で行われている「化学教育」を紹介することで、化学的視点に基づいた医薬品に対する理解を深めることをめざします。 |
講義2:「生薬の品質管理の重要性 ~特に、いわゆる健康食品の品質と有効性・安全性について~」 (16:15~17:45) 講師: 小林 義典先生 (北里大学薬学部 教授) 生薬は生理活性を有し、且つ食品としても医薬品としても利用可能な原材料です。しかし、生薬を有効且つ安全に利用するためには、天然資源である故に、単一の化合物とは異なる様々な点に留意する必要があります。本講義では、特に健康食品やサプリメントに利用されているいくつかの生薬を例示し、健康長寿を目指す上で留意すべきポイントについて、東洋医学的な視点も含めて紹介します。 |
- 主 催: 北里大学薬学部生涯学習センター
- 共 催: 北里大学薬友会・(公財)日本薬剤師研修センター
- 場 所: 各回 白金キャンパス 1号館1501大講義室 (予定)
- 定 員: 各回 300名
(定員になり次第締切りますので、なるべく事前にお申込みください。) - 対 象: 本学および他薬系大学の卒業生
- 受講料: 各回 2,000円
- 認定単位: 各回 日本薬剤師研修センター認定研修 2単位
- 申込締切: 第1回 平成28年7月25日(月)
: 第2回 平成28年9月5日(月)
申込方法
お申し込みは終了致しました。